第23章後編:止まらぬ破綻への暴走
[υ] - εγλ 0007/10/5 AM0:00 ミッドガル


ロッドとシスネが先へ進むと、2匹のベヒーモスが現れる。

ロッド「あ、あれは!?」

シスネ「ベヒーモス!?」

ロッド「時間がない。各自1匹ずつ倒そう」

なんとはベヒーモスを撃破。

ロッド「無事だな」

シスネ「なんとかね。ねぇ、これが終わったら私達どうなるのかな?」

ロッド「そんな先のこと分からねぇ。でも、今があるから未来があるんだ。納得いく未来のためには今を全力で進むしかないんじゃないかな」

シスネ「・・・そうね。ロッドは、終わったら何したいの?」

ロッド「俺はタークスとして生き続けたい。俺の能力を必要としてくれている組織だから」

シスネ「うふふ。私と同じね。タークスになるために育ってきたんだもん。私の居場所はタークスしかないわ」

ロッド「この事態をおさめればタークスの力を示せる。そうすれば会社も俺達の能力を必要とするはずだ」

シスネ「やっぱり今のがんばりが大切なのね」

ロッド「行こう」

しかし二人の前に1匹のベヒーモスが現われる。

ロッド「まだいやがった」

シスネ「ロッドは先へ行って!」

ロッド「でもっ」

シスネ「1匹なら私ひとりで十分よ。少しでも早く前へ進まなきゃ」

ロッド「・・・・・・分かった。必ず後からこい」

シスネ「もちろんよ。バイバイ」

一人走り去るロッド。
しかしロッドが走り去った後、シスネの元に新たなベヒーモスが2体現われる。同時に3体を相手にする事になったシスネ。

シスネ「3匹!? まずいわ・・・でも負けられない! 皆も、頑張ってるはずだから」

丁度その頃、他のタークス主人公メンバー達もベヒーモスと闘っていた。


画面切り替え。一人で先へと走るロッド。突然辺りが真っ暗になる。

ロッド「な、なんだ!?」

明るくなるのと同時に現われたのは1匹のキングヘビーモス。

ロッド「俺は絶対フヒトを止める!こんな所で立ち止まってるヒマはねぇ」

なんとかキングベヒーモスを撃破。

そして後ろ…シスネがまだ戻って来ないのを気にして振り返る。

ロッド「(あいつ・・・まだ来ないのか。でも・・・お前なら必ず来るよな。だから先へ行くぞ)」


画面切り替え。

ベヒーモス3体を相手に、必死に戦っているシスネ。

シスネ「はぁはぁ、私は・・・行かなきゃ・・・」


画面切り替え。フヒトと追うロッド。

ロッド「(フヒト・・・いったいどこに・・・)」

長い道を走るロッド。すると前方を走るフヒトを発見。

ロッド「フヒト!!」

立ち止まり、振り返るフヒト。

フヒト「タークスですか。まずはお礼を致します。ジルコニアエイドの召喚の為にご尽力いただいたこと」

ロッド「黙れ!協力なんてしていない」

突然ロッドを撃つフヒト。
ギリギリ避けるロッド。

ロッド「くっ」

フヒト「お静かに願います。この先でジルコニアエイドが目覚めようとしています。この星の再生も目前です。この星の命のために、世界中の生命が星に還るのです。そうすれば星は見事に息を吹き返します。それを邪魔する者は許しません」

再度ロッドを撃つフヒト。
ロッドの背後から走って来たシアーズが、ロッドを庇い、倒れこむ。

シアーズ「どうした? もうバテたのか?」

ロッド「シアーズ!? なぜ来た!? 怪我は大丈夫なのか?」

シアーズ「エルフェの為なら、これぐらい平気だ。俺よりも仲間の心配をしたらどうだ?」

ロッド「まさか!?」

シアーズの言葉が、シスネを指している事に気付くロッド。

シアーズ「安心しろ。生きている。だが酷い怪我だったから休ませた」

シスネはべヒーモスを2匹倒し、残りの1匹に苦戦していた。そこにシアーズが現れて残りのベヒーモスを倒していた。

ロッド「ありがとう、助かったぜ」

シアーズ「気にするな。俺だってお前には感謝している。お前が教えてくれたからエルフェを合流場所へ連れていけた」


画面切り替え。ハイウェイでエルフェを回収したシアーズの回想。

荒野で停車しているトラックの中で目を覚ましたエルフェ。

シアーズ「エルフェ!?」

エルフェ「うぅ・・・ ここは?」

シアーズ「タークスの合流地点だ。もうすぐここにヴェルドがやってくる」

エルフェ「父さんが!? だが・・・父さんには会えない」

シアーズ「何を言っている!?」

エルフェ「私はジルコニアエイドを倒さなければ」

シアーズ「なぜそれを知っている!?」

エルフェ「周囲の状況は意識に流れ込んでいた。だが私は、体を動かすことすらできなかった」

シアーズ「(エルフェなら責任を感じるに決まってる。だから隠しておくつもりだったが・・・気づいていたとはな・・・)」

エルフェ「この状況は私の責任だ。だから私が事態を収拾しなければ。でないと私は、あまりの罪深さにとても生きていられない」

トラックから下りて、ジルコニアエイドの元へ向かおうと歩き出すエルフェ。
足元がおぼつかないエルフェの前に回り込み、止めるシアーズ。

シアーズ「無茶だ! マテリアが無くなったんだ。お前には昔のような力はもうない!」

エルフェ「しかし・・・この状況を黙って見ていることはできない。あの光の存在が、私を強烈に苦しめる」

シアーズ「ならば俺が行く」

エルフェ「シアーズなぜだ!? なぜそこまでするのだ!?」

シアーズ「エルフェを苦しめるものは俺がすべて消す。そう決意してアバランチに入ったんだ」

エルフェ「シアーズ。これ以上私を苦しめないでくれ」

シアーズ「エルフェが苦しむ必要はない。俺が行きたいから行く。ただそれだけだ。車に戻ってろ」

そして走り去るシアーズ。

回想終了。


シアーズ「エルフェがこれ以上苦しまないように、俺はジルコニアエイドを倒す!」

シアーズと共闘してフヒトと闘うロッド。

シアーズ「フヒト!! お前がエルフェをもっとも苦しめた。お前だけは許さない!」

フヒト「くっ」

シアーズの一撃を受け、その場に倒れるフヒト。

ロッド「よしっ。マテリアを取りもどそう」

フヒトに近づこうとするロッド。しかし、再び立ち上がろうとするフヒト。

フヒト「ジルコニアエイドの目覚め・・・なんぴとたりとも邪魔することは許しません!!」

シアーズ「くっ、まだ動けるのか。ヘビのように執念深い奴だ」

フヒト「フフフ。私は星のためならなんでもします。我が身さえ喜んで差し出しましょう」

ロッド「なに!?」

フヒト「ジルコニアエイドを完全体にするマテリア。これを我が身に取り込み、私の肉体ごとジルコニアエイドに捧げます」

突然地面が揺れ出す。
ロッド「な、なんだ」

フヒトの身体が黒いオーラのようなもので包まれる。
それらが治まった時、フヒトがモンスターのような姿へと変身していた。

フヒト「おぉ・・・素晴らしい。これが星の意思と交わった境地。感覚が研ぎ澄まされ、星の意識が我が身に満ちていく・・・」

ロッド「なんだその姿」

シアーズ「正気か!? もはやバケモノ・・・」

フヒト「私の使命は星を護ること。そのためにもっとも合理的な姿となったまでのことです」

ロッドとシアーズの元に少しずつ近付くフヒト。

フヒト「星への反逆者達、死んで星へ還りなさい」

一瞬でシアーズの身体を鎌のような両腕で捕らえ、軽々と上へ掲げるフヒト。

ロッド「シアーズ!?」

シアーズ「うぅ・・・」

ロッド「シアーーーズ!?」

シアーズ「うぅ・・・(もう体が・・・動かない)」

そのまま投げ飛ばされるシアーズ。倒れたまま立ち上がれない。
シアーズの傍でロッドは膝をついている。

ロッド「フヒト・・・お前が俺の仲間達を不幸にした。エルフェも・・・主任も・・・シアーズも・・・俺達も・・・神羅も・・・世界も!!」

立ち上がり、フヒトを見るロッド。

ロッド「お前さえいなければ・・・ お前だけは許さない!!」

フヒト「フフフ、あなたの命などチリのようなもの。そんな命でも星の寿命にとっては無いよりはましです。さぁ星へ還りなさい」

ロッド「そうはいかない!!」

戦闘開始。 フヒトを撃破後、ふらふらとロッドンに近付くフヒト。ロッドも重傷を負っており、立っているのがやっと。

フヒト「このままでは・・・終わりません・・・せめて・・・お前を・・・道づれに・・・」

シアーズが立ち上がる。

シアーズ「今の俺に・・・できることは・・・」

ロッド「シアーズ!?」

シアーズ「これだけだ」

ロッド「シアーーーズ!?」

シアーズがフヒトに向かって行く。
シアーズの攻撃によって、赤い物が辺りに飛び散る(マテリア?)。
同時に辺りが真っ白になり、それらが治まると、ロッドの目の前には誰もいなくなっていた。
シアーズの声だけが響く。

エルフェを頼む。

後はお前に任せた


ロッド「マテリアが・・・壊れた・・・後は・・・ジルコニアエイドを倒すだけ・・・でも・・・シアーズが・・・お前の思い、俺が引き継ぐ・・・ジルコニアエイドは俺達タークスが必ず倒す!!皆・・・もう来てるよな・・・どんな任務も成功させる。それが俺達タークスだもんな」

よろめきながらもジルコニアエイドの元へと向かうロッド。


画面切り替え。
荒野で神羅兵に囲まれているツォン、レノ、ルード、ヴェルド、エルフェ。

レノ「しつこいやつらだぞ、と」

そこへ社長からの命令を伝えに一人の兵士が走って来た。命令を兵士(リーダー?)に伝える。

神羅兵「分かった。社長が方針を転換された。タークスの処分を軽減する」

レノ「どういうことだ?」

神羅兵「ただし交換条件がある。アバランチリーダーとヴェルドの抹殺!」

レノ「そんなもの飲めるわけないぞ、と」

ツォン「・・・・・・レノ、ルード・・・」

ヴェルド「・・・・・・」

ツォンが自分の目の前にいる神羅兵に向かって銃口を向ける。

ヴェルド「ツォン!?」

レノ「ちょ! ツォンさん!」

神羅兵「分かった。それがお前達の答えだな」

ツォン「そうだ。これがタークス主任として」

一斉に銃を向ける神羅兵達。
しかし、ツォンは振り返り、背後のエルフェに向かって銃口を向ける。

ツォン「答えだ!!」


ナレーション『星を焼き尽くす召喚獣。タークスの危機は最高潮に達していた』

ツォン「兵士達! そしてレノ! ルード!!今から起きることをしっかりと目に焼きつけろ!君達が時代の終わりの証人だ!!」

エルフェに向けて発砲するツォン。
倒れるエルフェ。

ツォン「主任! 申し訳ございません。こうするしかありませんでした」

ヴェルド「ツォン・・・よく・・・決断した。それでこそタークス、これがタークスの・・・あるべき姿」

ツォン「主任ならば・・・ご理解いただけると確信していました。主任・・・今まで・・・ありがとうございました」

2発発砲するツォン。
倒れるヴェルド。

レノ「ツォンさん・・・」

間近でそれを見ていたレノ、ルード。取り乱すレノ。
レノ「うぁぁぁぁ」


ナレーション 『[Ц] - εуλ 0007/10/5 アバランチリーダー抹殺』



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