第21章:終局へ飛び込む覚悟
[υ] - εγλ 0007/10/1 PM6:00 コレルプリズン
ナレーション
『エルフェを救うためのマテリア探しは困難を極め、時間だけが過ぎていった。そんな中、行方不明だったザックスとクラウドが発見された。タークスは緊急出動したが、軍の暴挙を止める事はできなかった。タークス達は己の無力さを実感していた』
コレルプリズンの荒野(砂漠?)にシャルア(DCFF7)。その横を駆けて行くレイブン達。
シャルア「!(アバランチ兵か?懐かしいな。4年ぶりに見かけた。未だにあれほどの人がいるのだな。だが何故ここにアバランチ兵がいるんだ・・・?しかも様子がおかしい。意思を持っていないかのようだ)」
画面切り替え。
タークス本部特別室のルーファウス。扉の向こう側のツォン、ロッド。
ルーファウス「ツォン。いい情報を聞かせてやろう。アバランチ兵がコレルプリズンに向かっているようだ」
ツォン「砂漠の流砂に囲まれた自然の監獄のですか?」
ルーファウス「そのとおりだ」
ツォン「あそこは脱走は不可能と言われています。それほど厳重な牢獄に自ら侵入するとは一体何故でしょう」
ルーファウス「難所にわざわざ出向いているんだ。思い当たる理由は一つではないのか?」
ロッド「(理由はひとつ・・・)・・・? ツォンさん。副社長はここにいて、なんでそんなことが分かるんですか?」
ツォン「副社長の部屋にも、神羅の最新設備が整っている。副社長室を増設した時に社長が用意されたのだ。副社長の権限ならあらゆるネットワークにアクセスできる。だから、世界の情勢をほぼリアルタイムに把握できるのだ」
ルーファウス「フッ。私にもまだ神羅を奪う手段があるという事だ。おやじはそんな事には気付いていないだろうがな」
ツォン「ロッド。例のマテリアの在り処をアバランチがつきとめたかもしれない。飛んでくれ」
ロッド「リョウカイ」
画面切り替え。
コレルプリズンへ到着したロッド。
ロッド「ここが砂漠の監獄か・・・確かにこんな所ならこのレーダーが役立ちそうだ」
ツォンから渡されたレーダーを確認する。
レイブンの生体反応を検知する事が可能。
このレーダーを確認しながら先へ進む事に。
ロッド「うおっ!?」
突然、身体が流されるロッド。
ロッド「今のがコレルプリズンの流砂か・・・レーダーが無かったら迷うところだったな。ここはレーダーに頼るしかなさそうだ」
進んで行くと倒れているシャルアを発見。
ロッド「おいっ、しっかりしろ」
倒れたまま反応がない。
ロッド「ダメか・・・息はあるみたいだな。脱水症状か?水・・・いや、日陰・・・」
突然、地面が揺れる。目の前に地面に大きな穴が空き、その穴から巨大ミミズのようなモンスターが姿を現す。
ロッド「なっ!おいおい、まじかよ・・・ツォンさん。こんなのがいるなんて聞いてないぜ」
モンスターを撃破。
ロッド「助かった・・・なんだったんだ、あのバケモノは・・・?」
モンスターが出て来た穴を覗き込む。
ロッド「この穴の中なら涼しそうだな。でも・・・この中にさっきのバケモノが沢山いたりして・・・・・・・・・そんな事言ってる場合じゃないな。この人もやばそうだ。とりあえず穴に入ってみよう(そういえばアバランチがいなかったな・・・レーダーはこのあたりを指していたのになんでだ・・・?)」
ナレーション
『ヴェルド抹殺指令に背くタークスに対して、プレジデント神羅は手をこまねいていた。タークス本部に息子・ルーファウスを監禁しているので、うかつに手を出せない為である。そこでスカーレットに、ヴェルド捕獲とタークス壊滅を命じていた。ヴェルドの身柄を拘束することで、タークスに対して優位に立つ狙いである。プレジデント神羅によるタークス包囲網は確実に狭まりつつあった。
画面切り替え。神羅本社ビル会議室、重役会議中。
スカーレット「社長、朗報よ」
社長「スカーレットか 何の用だ?」
スカーレット「ついにヴェルドの居場所を掴んだわ」
社長「そうか。ではうまく頼むぞ」
スカーレット「まかしといて、社長。キャハハハ」
画面切り替え。巨大な大砲と神羅兵の映像。
スカーレット「いいかい。なんとしてもこの任務を成功させるんだ。そうすれば軍事開発費をもっと増やせるからね。何してもいいわ。その代わり手を抜いたら承知しないよ。やり口ってのは派手なくらいがちょうどいいのよ! キャハハハ」
画面切り替え。
コレルプリズン地下で倒れているシャルア。
シャルア「うぅ・・・ここは・・・どこだ・・・?」
立ち上がる事が出来ないシャルア。そこへ戻って来るロッド。
ロッド「おい大丈夫か?」
シャルア「(この黒スーツ・・・タークスか!?)」
ロッド「ここは砂漠の地下だ。モンスターの巣かもしれねぇが上より涼しい」
シャルア「な・・・ぜだ・・・」
ロッド「見つけちまったんだ。ほっとけないだろ。俺はロッドだ」
シャルア「・・・・・・」
ロッド「ちょっと待ってろ。今、水を探してくる」
シャルア「・・・・・・」
ロッド「あんなに大きなモンスターがいるんだ。どこかに水場があるはずだ。まずは水場を探そう」
一人で水を探しに行くロッド。
シャルア「(タークス・・・こんなところで会うとはな・・・)うぅ・・・」
モンスターを倒しながら先に進み、水場を発見。
ロッド「あった! うわー、生き返る。あの人にくんでいこう。攻撃を受けてこぼれたりしないようにしないとな」
モンスターの攻撃を避けて水をこぼさないようにしながら、シャルアの元に戻り、水を飲ませる。
ロッド「さぁ、飲むんだ」
シャルア「うぅ・・・」
ロッド「(まだまだ水が必要だな)」
水を運ぶのを何度か繰り返す。
ロッド「だいぶ落ち着いてきたな。もうすぐ回復するかもしれない」
再び水場へと向かおうとすると、レイブンの姿を発見。岩影に隠れるロッド。
ロッド「(レーダーの反応は地下だったんだ。だからレーダーの先にはアバランチがいなかったのか。目的のマテリアはここにあるのかもしれない。あの人は随分回復した。しばらくは大丈夫だろう。マテリアを探してみよう)」
レイブンを追って地下を進んでいくと、開けた場所に出る。そこには先程の巨大はミミズのようなモンスターと、倒れているレイブン達の姿が。
ロッド「!! まずい」
戦闘終了後、モンスターが消滅した地面に、光るマテリアを発見。
ロッド「マテリアだ。こいつが持っていたのか。これでフヒトが1つ、俺達が3つになった。なんとかしてあと一つを取り返さないと(これで目的達成だ。さっさと帰ろう。もちろんあの人も一緒にな)」
シャルアの元へ戻って来たロッド。
ロッド「おい、しっかりしろ」
シャルア「・・・・・・(不覚だ・・・タークスに助けられるとはな)」
ロッド「動けそうか」
シャルア「ああ。これぐらいたいしたことはない。礼は言わんぞ。アンタが勝手にやったことだ」
ロッド「(なっ、なんだかトゲトゲしいな)」
立ち上がり、一人歩いて行こうとするシャルア。
ロッド「お、おい。どこ行くんだよ?」
シャルア「私にはやらねばならぬことがある。こんなところで遊んでいる暇はない」
しかし、すぐに立ち止まるシャルア。
ロッド「どうした? はっ! また出たな。危ないからさがってろ!」
ミミズのような形の巨大モンスターが再び現れ、撃破。
ロッド「ひゃ〜驚いたな。でももう片付けたから安心しろ」
何も言わず、再び一人で歩き出すシャルア。
ロッド「ちょっと待てよ」
シャルア「アンタの助けなど不要だ。ほうっておいてくれ」
ロッド「無茶だ。あんたそんな体でここからどうやって出るつもりだよ?」
シャルア「・・・・・・」
画面切り替え。
二人が穴から出ると、地上は先程とは一転して、砂嵐が吹き荒れていた。
そして、レイブンと遭遇。
ロッド「しまった! レーダーの確認をすっかり忘れてた」
シャルア「アバランチ兵・・・」
レイブン「マテリアを渡してもらおう」
レイブンを撃破。
進んで行くと、その後レイブンを倒しながら進んで行くと、砂嵐が止んでいる場所に出る。
しかしそこでもレイブンと遭遇。
レイブン「クックックッ」
ロッド「くっ。現れたな」
シャルア「そうとう恨まれているようだな」
ロッド「まぁな」
シャルア「恨まれる理由は?」
ロッド「うーん。仕事関係、かな」
シャルア「自分でも気づいているようだな」
ロッドの背後に近付くシャルア。
振り返るロッド。
シャルア「動くな」
ロッド「えっ!?」
シャルア「私はアンタの被害者だ」
ロッド「何だって!?」
シャルア「正確に言えばタークスの被害者だな」
ロッド「被害者・・・?」
シャルア「私はシャルア。その黒いスーツ、忘れもしない。私の大切な家族を奪った・・・」
ロッド「どういうことだ?」
シャルア「ソルジャーの適性があるといって連れ去った」
ロッド「ソルジャー候補か?」
シャルア「人さらいだろ。私は今までミッドガルをはじめ世界中を捜しまわった。度重なる神羅との戦いで、もはや満身創痍だ。さぁ! 答えてもらおう。アンタたちが拉致した人たちはどこへ隠した!?」
ロッド「そ、それは・・・ごめん。言えない」
二人を取り囲むレイブン達。
シャルア「くっ。やめろ、私は元アバランチだ。タークスではない」
ロッド「アバランチに入っていたのか」
シャルア「ソルジャー候補の情報収集のためだ。アバランチの主張にすべて賛同してたわけではない」
ロッド「そうだったのか。でも、こいつらに何を言っても無駄だ。こいつらはもう、あんたの知ってるアバランチじゃないんだ」
シャルア「どういうことだ?」
ロッド「フヒトに操られているだけだ」
シャルア「なんだって・・・」
レイブン二人を撃破。
ロッド「俺の後ろにさがってろ」
シャルア「なぜ助ける? 私はタークスを許していないぞ」
ロッド「確かに俺はタークスだ。汚い仕事も山ほどやった。憎まれるのも当然だ。でも! タークスを憎む人を俺は憎んでないぜ」
6人の例文に囲まれるロッドとシャルア。
シャルア「多過ぎる。これでは太刀打ちできない!」
しかし、何者かがレイブンを撃ち抜く。
その場に倒れ込むレイブン達。
ロッド「援護してくれたのか? 誰が!?」
振り返るロッド。
ヴェルドとシアーズが立っていた
そしてシアーズはシャルアに話し掛けます。
シアーズ「シャルア! 久しぶりだな。体の具合はどうだ?」
シャルア「このとおりだ。問題ない。ここの闇医者は噂どおりの名医だった」
シアーズ「確かに。あの怪我が嘘のようだ。それでここから出ようとしていたところか?」
シャルア「ああ。それよりもなぜタークスを助ける?」
シアーズ「色々あってな」
ヴェルド「シアーズ、ここは危険だ。積もる話は後にしろ。ここは俺に任せて、シャルアさんを送ってあげなさい」
シアーズ「そうさせてもらう。シャルア、行くぞ」
シアーズの後について歩き出すシャルア。しかし、立ち止まり振り返る。
シャルア「確かに。家族を連れ去ったのはアンタじゃない。だが私はアンタ達を決して許さない!」
ロッド「・・・・・・(決して許さないか・・・)」
ヴェルド「・・・・・・」
ロッド「主任。シャルアに何があったか聞かないんですね」
ヴェルド「聞かなくても察しはつく。タークスとはそういう仕事だ。そしてこの仕事を選んだのはおまえ自身だ」
ロッド「はい(そうだ。そうだよな。この状況もこの気持ちも全部、これまでの自分の選択の結果だ。だから自分でこの責任を取らないといけないよな)」
???「やっと見つけたよ」
声が聞こえた方へと振り返るロッドとヴェルド。
画面切り替え
タークス本部特別室のルーファウスと、扉を挟んで向こう側にいるツォン。
ルーファウス「ツォン。最悪の事態が発生した」
ツォン「いったい何ですか!?」
ルーファウス「ロッドが軍に包囲された。しかもスカーレットが指揮している軍だ」
ツォン「!? (ついに追いつめられてしまったか)で、ですが仮にもタークスと軍は同じ神羅です。それほど強硬な手段は取れないでしょう」
ルーファウス「フッ。私がここにいる限り、おやじもタークスには手を出せないだろう。だがヴェルドも一緒だ」
ツォン「主任も!?(軍の前ではロッドも主任を助けられない。まずい状況だ・・・)」
ルーファウス「二人にとって最悪な状況だ。万が一おやじがヴェルドを拘束すればタークスは終わりだ」
ツォン「確かに。主任の命と引き換えに、私達にあらゆる脅迫をするでしょう」
ルーファウス「ああ。しかも要求を飲んだところで、おやじは必ずヴェルドを消す」
ツォン「二人を助けなければ」
ルーファウス「どうやって?」
ツォン「コレルプリズンに行ってみます」
ルーファウス「フン。無駄だ。今ごろ行っても手遅れだろう」
ツォン「それでも行きます」
画面切り替え。コレルプリズンのロッド、ヴェルド。
???「ヴェルド」
???の人物・スカーレットが現れる。
ヴェルド「スカーレット」
スカーレット「探したわよ。ずいぶんと手間かけさせてくれるじゃない。たっぷりとお礼してあげるわ。キャハハハ」
ロッド「(軍の前では主任を助けることもできないどうすればいいんだ・・・)」
スカーレットの後方から赤いロボットのようなものが現れる。
スカーレット「新兵器よ。タークスのあんたも一緒に灰にしてやるわ。キャハハハ」
強化戦闘員(赤いロボット)を撃破。
ヴェルドの方も強化戦闘員を撃破。
スカーレット「しっかりしなさい! 次よ! 次!!」
ロッド「(容赦ないな)」
再び強化戦闘員を撃破。
スカーレット「しぶといわね。でもそれぐらいの方が楽しいわ 次! 出なさい!! キャハハハ」
強化戦闘員を2体撃破。息切れするロッド。
スカーレット「これで終わりよ!」
強化戦闘員が6体現れる。
ロッド「ハァハァ (数が多い。これまでか?)」
スカーレット「やっちゃいなさい! キャハハハ」
一斉にレーザー光線で攻撃されるロッドとヴェルド。
スカーレット「とどめよ」
再びレーザー光線を受け、倒れるロッド
ヴェルド「ロッド!?スカーレット! やめろ!お前のターゲットは俺だけだろ!?」
ロッドの前に立ちふさがるヴェルド。
スカーレット「ストップ ! スト〜ップ! なかなか楽しませてもらったわ。それじゃそろそろメインディッシュに行くわ」
そう言ったスカーレットの隣には、巨大な大砲が設置されていた。
スカーレット「どう? ステキでしょ。初めて試射するの。もちろん発射スイッチを押すのは、この私よ」
驚いた神羅兵がスカーレットを止めようとする。
神羅兵「お、お待ちください。今すぐ強化戦闘員を移動させます」
スカーレット「そんなことしなくていいわ」
神羅兵「は?」
スカーレット「今すぐ撃つと言ってるのよ。強化戦闘員なんて代わりはいくらでもいるでしょ!」
神羅兵「!?」
スカーレット「発射!」
スイッチを押す、スカーレット。
辺りが白くなり、何も見えなくなる。
周りが見えるようになると、強化戦闘員が全て倒れていた。
スカーレット「爽快ね。キャハハハ」
一体の強化戦闘員が動き、その下からロッドとヴェルドが立ちあがる。
ロッド「まだ・・・終わらないぞ」
スカーレット「なんですって!? これでも諦めないの!?」
ヴェルド「ロッド! やめろ」
スカーレットに向かって走るロッド。
スカーレット「発射!」
再び大砲のスイッチを押すスカーレット。
視界が戻ると、倒れて動かないロッドの姿があった。
ヴェルド「くっ (ロッド! 駄目だ、もうこれ以上ロッドを巻き込めない)スカーレット、気は済んだだろ。お前の任務は俺の抹殺のはずだ。早く俺を始末しろ」
スカーレット「残念だけど違うわ。捕獲よ」
ヴェルド「捕獲!?」
スカーレット「社長がそう言うんだから従うしかないでしょ。でも満足よ。十分楽しめたわ」
再び現れた強化戦闘員に攻撃され、倒れるヴェルド。
ロッド「うぅ・・・主任・・・」
神羅兵「スカーレットさん。あっちのタークスはどうしますか?」
スカーレット「ほうっておきなさい(タークスが揃った時に、一網打尽にした方が面白いからね)さっ、引きあげるわよ キャハハハ」
ヴェルド「(ロッド・・・)」
ロッド「(主任・・・すみません。俺のせいだ・・・)」
画面切り替え。
数時間後? 倒れているロッドの元に駆け付けたツォン。
ツォン「くっ (手遅れだったか) ロッド!! しっかりしろ」
ロッド「ツォンさん・・・主任が・・・主任が・・・」
ツォン「ロッド」
ロッド「すいません。ツォンさん・・・俺」
ツォン「諦めるな! 主任はまだ生きている。なんとしても捜しだして取りもどすぞ」
レノに連絡するツォン。
ツォン「レノ、ヴェルド主任が捕らわれた」
レノ「くっ、やられちまったか、と」
ツォン「なんとしても主任を助ける」
レノ「はいよ、と。でないとタークスだって潰される」
ツォン「覚悟しろ。気を抜けば死ぬぞ」
レノ「もちろんだ。主任とタークスを守るのは俺達タークスしかいないぞ!と」
画面切り替え。神羅本社ビル会議室。重役会議中。
社長「神羅カンパニー重役会、全会一致により、タークスは廃止する!」
スカーレット「キャハハハ」
社長「(こちらにはヴェルドがいる。ヴェルドの命を盾に、ルーファウスを取り戻す。タークスとヴェルドの処分はそれからでも遅くない。神羅への裏切りはすなわち死あるのみ)全社員にアナウンスしろ。総務部調査課前主任ヴェルドを10月5日正午に処刑する!」
画面切り替え。
両腕を繋がれているヴェルドの姿が映る。
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