第14章:それぞれの覚悟と願い
[υ] - εγλ 0003/1/3 AM6:30 ウータイ


アバランチ本拠地の爆破任務を任されたロッドはウータイに向かっていた。

ロッド「(ここにアバランチの本拠地があるのか。せっかく主任が俺を抜擢してくれたんだ。この爆破作戦、絶対に成功させる)」


画面切り替え。
アバランチ本拠地。アバランチ幹部と内通者がの会話している。

???「タークスが君達の本拠地を突き止めたぞ。既に彼らは、本拠地壊滅作戦を開始している」

シアーズ「ついにこの日が来たか」

エルフェ「動じるな。いつかはこうなると分かっていたことだ」

???「心配いらない。タークスの作戦は掴んでいる。これで潰されたら私の計画が水の泡だ。しっかり頼むぞ。セフィロス亡き今・・・私の計画を阻むものはタークスだけだ。だが、タークスごときに邪魔などさせるものか」

フヒト「対応策に抜かりありません。お任せください」

エルフェ「神羅カンパニーを裁き、星の命をまもる計画、必ずや実現してみせよう」


ウータイの五重塔から少女が出て来た。アバランチに追われている。

ユフィ「どいたどいた〜!!」

ロッド「な!?」

走って来た少女に驚き、慌てて退くロッド。

ロッド「なんなんだ、あいつは?」

ロッドの横を走り抜けていった少女に驚いていると、追って来たアバランチと遭遇。

アバランチ「お前はタークス!!さては、あのクソガキをスパイにしたのか!?」

ロッド「何のことだ?」

アバランチ「とぼけても無駄だ! あの世行きにしてやる!!」

ロッド「(仲間に知られたら作戦失敗だ。片づけるしかない)」

アバランチを倒すと、少女が戻って来た。

ユフィ「あんた強いね!アタシ、もうスカ〜っとしたよ!あいつ、いっつもアタシの邪魔ばっかして、あったまきてたんだ〜」

ロッド「(誰のせいで戦ったと思ってんだ・・・)あのなぁ!」

ユフィ「あ! それな〜に? 宝石?」

ロッド「これ? あぁ・・・マテリアだ」

ユフィ「マテリア? なにそれ?」

ロッド「うーん、パワーの源だな」

ユフィ「ふぅん。分かった! さっきのおっさん倒したのも、それのおかげでしょ?」

ロッド「むっ! 俺は今忙しい。ガキの相手してるヒマはないの!行った、行った!」

ユフィ「んふふ。マテリアか・・・いいこと聞いちゃった♪(マテリアがあればアタシの夢がかなうかも) じゃね〜」

走って行ってしまうユフィ。

ロッド「まったく・・・とんだ邪魔が入っちまったな。気を取り直して乗り込むぞ!」

本拠地目指して走り出すロッド。


画面切り替え。神羅本社ビル会議室の社長とヴェルド。

ヴェルド「社長。本日、アバランチ本拠地壊滅作戦を実施いたします」

社長「本拠地は確かウータイだったな」

ヴェルド「はい。ウータイは戦争で神羅が攻撃をしかけた所です。神羅への恨みを持つ者も多いはずです。アバランチが拠点を置くには好都合だったのでしょう」

社長「こしゃくな。軍を出してさっさと潰してしまえ」

ヴェルド「土地柄、軍を大々的に動かせません。アバランチの反撃で、不利になる可能性があります」

社長「ならばどのように潰す作戦なのだ?」

ヴェルド「本拠地への奇襲を行います。部下が本拠地に潜入して、爆弾をしかけます。彼ならば作戦は成功間違いありません」

社長「お前がそこまで言うなら安心だな。期待していよう」


画面切り替え。ウータイ、ダチャオ像内部のロッド。

ロッド「(急いでてっぺんまで登ろう。てっぺんから本拠地の塔に忍び込むぞ)」

モンスターを倒しながら、出口のダチャオ像の手へと辿り着く。

ロッド「ひゅ〜、絶景だな。でも、のんびり景色を眺めてる場合じゃないな(ニブルヘイムでは主任が俺達をかばってくれた。あの隠蔽工作を俺達がしないで済むように・・・だから今日は、主任の期待に応えてみせるぞ。本拠地に突入だ!!)」


画面切り替え。
アバランチ本拠地内のエルフェ、フヒト、シアーズ。

フヒト「エルフェ様、後は任せて避難しましょう」

エルフェ「断る。部下だけに危険な作戦をさせられない。私も共に戦う」

フヒト「ですが・・・あなたに何かあったら誰がアバランチを統べるのですか?」

エルフェ「私の代わりなどいくらでもいるだろう。記憶を失い、彷徨っていた私を助けてくれたのが皆だ。私はアバランチに育てられたようなもの。皆が私の親のようなものなのだ。だから私は皆を守ることでこの恩を返したい」

フヒト「皆さんの願いはどうなるのですか?アバランチを存続させる事も、立派な恩返しと言えます」

シアーズが口を開く。

シアーズ「俺はエルフェに従う。エルフェは俺が守る。だから心配はいらない」

エルフェ「シアーズ、感謝する」

シアーズ「フヒト、そういうことだ」

エルフェ「フヒトは避難していろ」

フヒト「それは出来ません。私もエルフェ様をお守りします」


画面切り替え。本拠地5Fに侵入したロッド。
ツォンに連絡。

ツォン「そうか。では5階から2階に爆弾を仕掛けろ」

ロッド「リョウカイ」

ツォン「爆弾を仕掛けたら1階の扉から脱出だ」

ロッド「合流したら起爆スイッチ、オンだな」

ツォン「油断するなよ。私も今合流地点へ向かっているところだ」

ロッド「んじゃ後でな」


画面切り替え。アバランチ兵達の前に立つエルフェ。

エルフェ「皆よく集まってくれた。皆に知らせがある。神羅による、本拠地爆破作戦が開始された。全力でこれを迎え撃つ!」


画面切り替え。ロッド。

ロッド「(よしっ、爆弾設置だ)」

目の前にアバランチが現れる。

アバランチ「そこまでだ!この本拠地を汚すことは許さない!」

アバランチ「お前をこの先には進ませない。各部隊の精鋭を集めた四葬軍が、各階を警備しているからな」

ロッド「なんだと・・・」

アバランチ「我らの拳で全てを巻き込む旋風にのまれ、星へ帰れ。我ら四葬軍格闘部隊!!」

四葬軍を撃破。
ロッド「(なんとか切り抜けた・・・とにかく急いで爆弾を仕掛けよう)設置完了だ」

次の設置ポイントへ急ぐロッド


画面切り替え。アバランチ本拠地・五重塔の前のツォン。
ヴェルドに報告している。

ツォン「主任、ロッドが本拠地潜入に成功しました」

ヴェルド「よし。ツォンは引き続きロッドのサポートと連絡を頼む」

ツォン「はっ」


画面切り替え。ロッドを発見して驚くアバランチ兵。

アバランチ「お前、格闘部隊を倒したのか」

ロッド「余裕だ」

アバランチ「フン、だが今度はそうはいかない。蜂の巣にしてやる。我らの狙撃で燦然と照る浄火に燃えつき、星へ帰れ!我ら四葬軍狙撃部隊!」

四葬軍狙撃部隊を撃破。
すると、何処からかユフィが現れる。驚くロッド

ロッド「お前、ここの奴らと仲間なのか?」

ユフィ「ち、ち、ちがうよ! こんな奴らと一緒にしないで!」

ロッド「じゃあ、なんでここにいるんだ?」

ユフィ「ウータイを荒らした仕返しをするためさ」

ロッド「仕返し・・・?」

ユフィ「小さい頃から聞かされてんだ。アタシが生まれる前のウータイは、もっと賑やかで強かったって。今はこんなヘンテコな奴らに居座られて形無しだけどさ。それもこれもぜんぶ神羅のせいっ!」

ロッド「!? なんでそうなるんだ?」

ユフィ「戦争だよ。神羅が仕掛けた戦争にウータイが負けたんだ。それで今は、神羅に睨まれないように、ビクビクしてるだけ」

ロッド「・・・・・・」

ユフィ「だから決めたんだ。アタシが昔みたいな強いウータイにする。神羅もこいつらも全部やっつける!」

ロッド「そうだったのか・・・お前の願い、半分なら叶えてやれる。だから後は俺に任せて、お前は今すぐここから出ていけ」

ユフィ「どういうこと?」

ロッド「いいからガキは家へ帰れ。ここは危ないぞ」

ユフィ「フンだ。言われなくったって出てくよ!(でもここのマテリアはアタシが全部頂くよ)あんたなんかにあげないよーだっ!」

走り去るユフィ。
ロッド「(何をだ? それにしても本当にちゃんと帰ったんだろうな?)」

ロッドも階段を下りて行く。
上から下りて来たロッドに驚くアバランチ兵。

アバランチ「狙撃部隊もやられたのか!?」

ロッド「余裕だ」

アバランチ「だが残念ながら、お前はここで終わりだ。本拠地に足を踏み入れたことを後悔させてやる。我らの呪術で芽吹き始める大地にうずまり、星へ帰れ!我ら四葬魔法部隊!」

四葬魔法部隊を撃破。
爆弾を仕掛けて2Fへ。


画面切り替え。神羅本社ビル会議室。

ヴェルド「社長。部下が本拠地潜入に成功しました。爆弾設置も順調に進んでいます」

社長「いよいよだな」

ヴェルド「はい、この分でしたら予定通りの時刻に、壊滅できるでしょう」

社長「長かった戦いもようやく終わるか。内通者の監視はどうなっているのだ?」

ヴェルド「護衛と称して部下を側に置いています。下手な動きはできないはずです」


画面切り替え。2Fにいたのはレイブン。
撃破し1Fへ。


画面切り替え。アバランチ兵達の前のエルフェ。

エルフェ「危険を伴う作戦だ。よって恐怖を抱く者、生き残る自信のない者は、今すぐ立ち去るがいい」

アバランチ「俺達はエルフェ様と共にある!」

エルフェ「後悔はないのだな?」

アバランチ「おう!!」

シアーズ「皆!! 覚悟はいいな!?」

アバランチ「おう!!」

エルフェ「感謝する。そしてこれまで、何者かも分からぬ私を育ててくれた事にも。この恩、皆を守る事で報いたい。私が皆を守ってみせる」

フヒト「死は一時の別れ。魂は必ず星に帰ります。ですから死など恐れずに、神羅を迎え撃ちましょう!」

アバランチ「神羅に裁きを」

一斉に散るアバランチ兵。
残ったエルフェ、シアーズ、フヒト。
突然、苦しがるエルフェ。

エルフェ「うぅ・・・」

シアーズ「エルフェ、また発作か」

エルフェ「くっ・・・こんな時に・・・だが・・・平気だ・・・私も・・・皆と・・・戦わなければ・・・」

歩こうとするが、ふらつくエルフェ。

エルフェ「うぅ」

シアーズ「無理だ!」

フヒト「エルフェ様、仕方ありませんね。当初の作戦に戻します」

エルフェ「く・・・(皆を守ると決めていたのに。皆・・・すまない・・・)」


画面切り替え。最後の爆弾を設置し終わったロッド
ロッド「よしっ、終わったな。後はここを脱出して・・・ツォンさんと合流したら爆破するだけだ」

出口へと向かおうとするロッド。突然、上からユフィが落ちて来て、潰されるロッド。

ユフィ「あ〜あ・・・ま〜た失敗しちゃった・いっつも天井に掴まっていられないんだよね〜。でも今日はクッションがあって助かった」

ロッドを踏みつけたままのユフィ。

ロッド「イテテ・・・」

ユフィ「あっ、またあんたぁ?」

ロッド「そりゃ、コッチのセリフだ。仕方ない一緒に来い。ここを出るぞ」

ユフィ「エ? 外行くの?」

ロッド「そうだよ」

ユフィ「ムリムリ! だって今日は1階の扉が封鎖されてるもん」

ロッド「なっ、なんだって・・・!?」

ユフィ「アタシたち閉じ込められたってこと」

ロッド「そんな・・・あと少しだったのに・・・」

愕然とするロッド。

ユフィ「そんなことでクヨクヨしない! ここはアタシにま〜かせなさ〜い!。ええと・・・確か・・・このへんに・・・」

壁から隠し階段が現れる。

ユフィ「ジャジャーン! ここから外に出れるよ。この報酬は頂いとくよ〜」

先に隠し階段へと消えて行くユフィ。

ロッド「げ! あのガキ! 起爆装置盗みやがった!! 取り返さねぇと!!」

慌ててユフィを追うロッド。


画面切り替え。ロッドを待つツォン。

ツォン「(おかしい・・・) ロッドはまだ戻らないのか・・・」

ヴェルドから着信

ヴェルド「ツォン、状況は?」

ツォン「主任。まだロッドが戻りません」

ヴェルド「予定の時間は過ぎているじゃないか」

ツォン「なんの連絡もありません。何もなければいいのですが・・・」


画面切り替え。社長に報告するヴェルド。

社長「本拠地は潰したか?」

ヴェルド「いえ、まだです。部下が予定時刻を過ぎても戻らないようです」

社長「ヴェルド。わしはそんなことを聞きたいんじゃない。早く結果を出したまえ」

ヴェルド「・・・・・・」


画面切り替え。隠し階段の先の通路でユフィを探し回るロッド。

ロッド「あのガキ・・・どこ行った!?」

ロッドの背後から現れるユフィ。

ユフィ「エヘヘ〜。捕まんないよう」

ロッド「いつの間に!」

ユフィ「ここはカラクリが仕掛けてあるよ。だからそう簡単には進めないんだ。捕まえられるなら捕まえてみな〜」

ロッド「(予定時間が過ぎている。早く取り戻さねぇと)」

走り去るユフィ。別の隠し通路の奥へと行ってしまう。後を追うロッド。
進んで行った先でユフィを発見。

ロッド「お前!」

ユフィ「! あちゃ〜見つかっちゃった」

ロッド「お前、俺から盗んだもの返せ」

ユフィ「これ?」

ロッド「あー!! 危ない! 乱暴に扱うな!!」

ユフィ「なんでそんなに慌ててんのさ!?」

カチッ。

ロッド「バカ! 今押しただろ!? それ起爆装置だぞ!ここもうすぐ爆発するぞっ」

ユフィ「えー!?」

急いで、来た道を引き返そうとするロッド。ユフィが止める。

ユフィ「ちょーっとまったぁ! ウータイのことならこのユフィ様に任せて!秘密の抜け道があるからついて来て」

ロッド「ちょ、ユフィ待てよっ!」

ユフィ「早く! 早く!!あ! そうだ!! あんたの名前は!?」

ロッド「ロッドだ」

ユフィ「じゃ、ロッド行くよ! 突撃〜!!」

アバランチに気付かれ、追い掛けられるロッドとユフィ。

ユフィ「この像はこう使うの!」

通路置いてある銅像を倒して、時間稼ぎをするユフィ。像を壊して追ってくるアバランチ。

ユフィ「世の中そんなに甘くないのっ!」

置いてある銅像を次々と倒すユフィ。
しかし追いつかれてしまい、ロッドの後ろへ隠れるユフィ。

ユフィ「やばい! ロッド逃げよう」

ロッド「走れユフィ! ここは俺に任せろ!」

ユフィ「よろしく!! アタシは先に行って待ってるよ」

アバランチを撃破するも、一人がユフィを追って先に行ってしまう。そして次々と現れるアバランチ。
ロッドもユフィの後を追う。
進んだ先で、ユフィを追って行ったアバランチ、ユフィと同じように銅像を倒して、ロッドの足どめをしようとする。

ユフィ「うまく巻けたかな?」

ユフィが後ろを確認すると、アバランチがまだ追って来る事に気付く。

アバランチ「てこずらせやがって!」

ユフィ「こっち来るなーっ!!」

アバランチ「俺から逃げられると思うなよ!」

画面切り替え。ユフィを追うロッド。

ロッド「(像を壊さないと先に進めない)早く壊さないと追いつかれちまう」

像を破壊して先へと進むと、ユフィとアバランチを発見。

アバランチ「すばしこいガキめ。もう逃がさねぇぞ」

ユフィ「やれるもんならやってみな!アタシがやっつけてやる!」

ロッド「ユフィに手を出すな!」

ユフィ「ロッド!!」

ユフィを庇い、アバランチとの間に立つロッド。アバランチを倒す。

ユフィ「遅いよ! もうダメかと思ったじゃん」

ロッド「安心しろ。もう離れない。さぁ案内してくれ」

ユフィ「うん、こっちだよ」

ユフィの案内で先に進む。

ユフィ「出口はもうすぐだよ」

ロッド「間に合ったかっ!」

ユフィ「感謝してよね! この謝礼はマテリア1個で手を打ってあげる」

ロッド「へ、しっかりしてるな」

突然、建物が揺れ始める。

ロッド「爆発が始まった」

ユフィ「天井が落ちてくる!!」

ロッド「危ないっ」

通路を走り抜け、間一髪、開けた場所へと倒れ込む二人。

ロッド「助かったか?」

ユフィ「なんとかね。でも一難去ってまた一難」

ロッド「くっ」

立ちあがったロッドの目の前にはエルフェ、シアーズ、フヒトが。

フヒト「やっと見つけましたよ。始末して差し上げます。生きては帰しません」

ロッド「やめろ! その子は俺とは関係ない!ユフィ逃げろ! ここはもうすぐ崩壊するぞ」

ユフィ「ちょっと! あんたはどうすんのさ!?」

ロッド「何とかするっ!」

ユフィ「うぅ、ごめん」

走り去るユフィ。
これでユフィは大丈夫だろう。

ロッド「くっそ、お前たちと心中なんてごめんだ。速攻でケリつけてやる!」

フヒトに向かって武器を構えるロッド。

エルフェ「そこまでだ!私の部下をこれ以上傷つけるな!そして、これまでお前がどれほどの部下を傷つけたのか!?お前だけは決して許さない!」

3対1で戦闘開始。

ロッド「エルフェ・・・(確かあいつには攻撃が効かなかったはずだ。俺に倒せるのか・・・?)」

戦闘開始。戦闘終了。

エルフェ「無念・・・」

倒れるエルフェ。
シアーズとフヒトも倒れている。

ロッド「エルフェ達を倒した!? 俺が!?必死になれば何でも出来るもんだな。だったら次は必死で脱出するぜ!」

走り去るロッド。
ロッドが去った後、倒した3人がレイブンの姿に変わっていた。


画面切り替え。崩れ落ちたアバランチ本拠地を見つめるツォン。

ツォン「ロッド・・・(なぜ本拠地を爆破して戻ってこない? いったい何があったんだ・・・?)」

ツォンの前にユフィが現れる。ツォンと同じく、崩れた本拠地を見つめている。

ユフィ「すっかり壊れちゃってる・・・ロッド・・・」

ツォン「! ロッドを知っているのかい?」

ユフィ「まぁね、いい奴だったのに・・・この爆発に巻き込まれたらさすがに・・・」

ツォン「くっ・・・ロッドは爆発に巻き込まれたのか?」

ユフィ「あんたもロッドの知り合い?」

ツォン「同僚だ」

ユフィ「なんでウータイでこんなことするの!?」

ツォン「それはこの組織が・・・」

ユフィ「知ってるよ!こいつらは反神羅組織でしょ!! それを潰したって事は、あんたたちもしかして・・・」

二人の前にロッドが現れる。

ロッド「ツォンさん!」

ユフィ「あ・・・」

2人に駆け寄るロッド。

ロッド「おう! ユフィもいたのか。ユフィのおかげでなんとか生きて帰ってこれたぜ」

ツォン「ふぅ〜、ロッド無事だったのか。あまり心配させないでくれ」

ロッド「ごめんツォンさん」

また胃に負担かけちゃった。
ちょっとゲッソリした様子のツォンさんにロッドは頭を下げます。
ちなみにレジェンドさんだと

「ツォン すまん」

後ずさりして二人から距離をとるユフィ。

ユフィ「ロッド・・・」

ロッド「あん? どうしたユフィ」

ユフィ「あんたなんか・・・ウータイから出てけ!!」

ツォンとロッドに向かって体当たりするユフィ。
ツォンは避けたが、ロッドは吹っ飛ばされる。

ロッド「ユ、ユフィ?」

ユフィ「あんたたち神羅なんでしょ! アタシのことだましてたんでしょ!?それでまた、ウータイをダメにするつもりなんでしょ!?」

ロッド「誤解だ。騙すつもりなんてなかったんだ!」

ユフィ「あいつらはキライ!でも!神羅はもっと大キライ!!」

走り去るユフィ。

ツォン「な・・・どうしたんだあの子・・・」

ロッド「ユフィ・・・(ごめん・・・神羅というだけで、ユフィをそれほど傷つけるのか・・・神羅・・・タークス・・・俺はこのままでいいのか・・・?)」


画面切り替え。社長とヴェルド

ヴェルド「社長。ただ今本拠地壊滅との報告を受けました」

社長「幹部連中の処理は済んだのか?幹部がいれば活動が続くかもしれんぞ」

ヴェルド「幹部の抹殺にも成功しています」

社長「おぉ! ついに憎きアバランチを根絶したということだな」

ヴェルド「ですがアバランチが残した影響も大きいです。世間の神羅への信頼が揺らぎかけています」

社長「アバランチが好き放題暴れていたからな」

ヴェルド「社会安定のためのフォローが必要でしょう」

社長「それにはいいイベントがあるではないか。世界初のロケット打上げだ。打上げセレモニーを世界中に放送しよう。さっそく手配を始めろ」

ヴェルド「はっ」


画面切り替え。
ウータイ・ダチャオ像の前のエルフェ、シアーズ、フヒト。そして内通者、ルーファウスの姿が。

ルーファウス「我々の作戦は成功だな」

フヒト「はい。本拠地を破壊し、幹部まで暗殺したのです。神羅は間違いなく、アバランチを壊滅したと考えるでしょう」

ルーファウス「フッ。タークスの主任が感づきはじめていたところだ。監視が強まり動きにくくなっていたのだが・・・これでまた以前のように動きやすくなるな」

フヒト「フフフ。マテリアで変装した幹部とも知らず」

エルフェ「だが・・・犠牲は・・・少なくない・・・私が動けば、犠牲を出さない作戦が取れたはずだ・・・」

シアーズ「エルフェ、無理するな。発作はまだおさまっていないだろ」

ルーファウス「多少の犠牲は仕方ない」

フヒト「はい、初めから分かっていたことです」

ルーファウス「次だ。次で一気に決着をつける。ロケット打ち上げセレモニー。そこで油断しきったおやじを抹殺しろ」

フヒト「お任せください」



15章

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