第9章:不確かに踏み出す一歩
[υ] - εγλ 0002/2/1 PM6:00 ジュノン


ジュノン市街地に立つツォン、レノ、ルード、ロッド。

ツォン「・・・・・・」

レノ「・・・・・・」

ルード「・・・・・・」

ロッド「・・・これから俺達はどうなるんだ?ヴェルド主任がいなくてもやっていけるのか?」

レノ「・・・・・・指揮は部長(FF7本編ハイデッカー)が執ることになってるぞ、と」

ロッド「あの部長か・・・」

ツォン「・・・・・・私達がすべきことは自分の仕事を完璧に遂行するだけだ。指揮権が誰にあろうと関係ない」

ロッド「・・・・・・」

沈黙が続く中、ハイデッカーが現れる。

ハイデッカー「ガハハハハハ!よし集まってるな。これからこのオレ、ハイデッカーがオマエたちを取り仕切る」

ツォン「・・・・・・」

ハイデッカー「そもそも今までが異常だったのだ。主任如きがしゃしゃり出ていたのだからな」

レノ「・・・・・・」

ハイデッカー「これでやっと正常な指揮系統になった。なんせ、このオレが治安維持部門の部長なんだからな」

ルード「・・・・・・」

ハイデッカー「では早速任務を言いわたす。アバランチ兵がジュノンに向かっているらしい。総員警備にあたれ。異常があればすぐオレに報告しろ。軍を出せるようにすぐに手配してやる」

ロッド「リョウカイ」

ハイデッカー「軍を出せばこの件もすぐ片付くのだ。だが軍は異常が起きなければ出せない」

ロッド「・・・・・・」

「オレは早く軍を動かしたいのだ。タークスは地味で張り合いが無い」

ロッド「(このおやじ・・・バカにしやがって・・・)」

ハイデッカー「ガハハハハハ!」


画面切り替え。神羅ビル本社監視室?(数日前の出来事?)

ツォン「ヴェルド主任!」

モニターを見つめるヴェルドの元に、ツォンがやって来た。

ヴェルド「ツォンか・・・何の用だ?ここはお前が来るところじゃない」

ツォン「主任の解任はやはり納得出来ません。タークスから情報が漏れていないことは主任もご存知のはず」

ヴェルド「・・・・・・情報漏洩が起きているのは事実だ。タークスが企業秘密を取り扱う以上、俺が責任を取るのは当然だ」

ツォン「・・・・・・ですが納得できません!」

ヴェルド「ツォン。持ち場へ戻れ。俺はもう主任でもタークスでもない。ただの・・・監視員だ」

ツォン「主任・・・・・・・・・そのモニターには会社の様子が映るはずです。私達の状況をモニターから見ていてください」

監視室から出て行くツォン。

ヴェルド「・・・・・・」


画面切り替え。
ジュノン市街地を走りまわるロッド。

ロッド「(ハイデッカー部長か・・・相変わらず下品なおっさんだ。軍を出ことしか考えてないし。あんなのが上司かと思うといやになるよ)」

エレベーターに乗り込む。

ロッド「はぁ〜ヴェルド主任・・・ホントにもう帰ってこないのかよ・・・」

ジュノン港へ到着。ハイデッカーに報告。

ロッド「ロッドです。港に到着しました」

ハイデッカー「オマエか・・・」

ロッド「ロッドです」

ハイデッカー「オマエはその辺の警備をしてろ。何かあったらすぐ知らせろよ。軍を出すからな」

ロッド「(また軍かよ・・・)・・・・・・・・・リョウカイ」


その頃、レノも同じくジュノンの市街地を走っていた。こちらもハイデッカーに報告する。

レノ「レノです、と。エルジュノンに到着しました」

ハイデッカー「その辺の警備をしてろ。以上だ」

レノ「ちょ、それだけですか?」

ハイデッカー「ん? 何か問題あるのか?」

レノ「・・・・・・別に無いです、と」

ハイデッカー「何かあったらオレにすぐ知らせろ。軍を出すからな。ガハハハハハ!」

レノ「・・・・・・(やれやれだな、と)」


画面切り替え。ジュノン市街地のルード。ハイデッカーに報告。

ルード「こちらルード。アルジュノンに到着しました」

ハイデッカー「オマエもその辺の警備してろ」

ルード「・・・・・・」

ハイデッカー「おい! 聞こえてるのか!?」

ルード「聞こえています」

ハイデッカー「何かあったらすぐ知らせろよ」

ルード「・・・・・・はっ・・・」


同じくジュノン市街地のツォン。ハイデッカーから着信。

ツォン「ツォンです」

ハイデッカー「オマエはジュノン支社の周辺警備だ。何かあったらすぐ報告しろよ」

ツォン「・・・・・・分かりました」


画面切り替え。ジュノン港のロッド

ロッド「まったく・・・軍!軍!ってタークスを何だと思ってんだ・・・とりあえず・・・巡回しとくか」

巡回中、アバランチ兵二人発見。

ロッド「(アバランチ兵!! まずい・・・報告しなくちゃ)・・・・・・(やめ、やめ。あんなおっさんの言うことなんて聞いてられるか。あれぐらいなら俺が片づけてやる)」

ロッドに気付いたアバランチ兵。

アバランチ「タークスだ! 始末しろ!!」

ロッド「やれるもんならやってみろ」

戦闘終了。
ロッド「これは・・・アバランチの船か。規模はどの程度なのか・・・」

船を見ていると、中からアバランチが3人が現れた。
倒れている仲間を見て、ロッドに遅いかかる。
戦闘終了後、携帯を出すロッド。

ロッド「とりあえず報告するか・・・・・・まずはレノだっ」

レノに電話しようとしたした丁度その時、船の中から大勢のアバランチが現れる。

アバランチ「どこに知らせるつもりだ?」

ロッド「くっ。まずい・・・次々と・・・」

アバランチ「させるかっ!!」

戦闘終了後、レノに報告。

レノ「ロッドか。どうした?」

ロッド「レノ!港にアバランチが大量に押し寄せてる!手伝ってくれ!!」

レノ「それは・・・無理だぞ、と。エルジュノンにもアバランチ兵が溢れてる」

ロッド「もう街まで入り込んでるのか!?」

レノ「来た! こりゃまずい。ロッド一旦切るぞ、と」


画面切り替え。路地に逃げ込むレノ。アバランチが通り過ぎる。

「すばしっこい奴だ! あの赤毛どこ行った!?」


画面切り替え。アバランチに囲まているルード。

ルード「多すぎる・・・こいつら、いつの間にこんなに押し寄せていたんだ・・・」


画面切り替え。路地を走るツォン。ヴェルドに電話する。

ツォン「ヴェルド主任!監視室のモニターでジュノンの状況をご覧ですよね?。ご覧の通り、ジュノンが大量のアバランチ兵に攻め込まれています」

ヴェルド「・・・・・・」

ツォン「どのような対策が有効でしょうか?」

ヴェルド「ツォン。俺はタークスではないと言ったはずだ。ハイデッカー部長の指揮に従え」

ツォン 「しかし!ハイデッカー部長は軍を出したがっています。部長の指揮では現場が混乱するだけです!主任!! くっ・・・切れたか・・・」

切られる電話。
アバランチがツォンに襲いかかる。


画面切り替え。監視室モニター前のヴェルド。

ヴェルド「・・・・・・」


画面切り替え。ジュノン港からジュノン下層まで逃げてきたロッド。


ロッド「はぁ、はぁ・・・俺は・・・どうしたらいいんだ」

ハイデッカーから着信。

ロッド「はい」

ハイデッカー「バカモノ!! ジュノンが攻め込まれてるじゃないか!すぐに報告しろと言っただろっ!」

ロッド「それどころではなかったので」

ハイデッカー「おかげで緊急事態だ!大至急ジュノン空港へ向かえ!」

ロッド「空港!?」

ハイデッカー「奴らは飛空艇を狙っている。ツォンが嗅ぎつけた。奴らを叩き潰してこい!」

ロッド「ちょっと待ってください!他のタークスはどう動くんですか?タークス全体の作戦は!?」

ハイデッカー「いちいちオレに聞くな!!空港へ行けばそれでいいんだ!」

一方的に電話が切られ、とにかくジュノン空港へと向かう。
アバランチを倒しながら、ジュノン空港に到着

ロッド「やっと辿りついた・・・この先どうすりゃいいんだ・・・?タークス全体の作戦がわかんねぇから動きようがない。あのくそおやじ・・・」

アバランチ「いたぞ! 始末しろ!!」

ロッド「まずいっ(この先何があるか分からない。無駄な戦いは避ける!)」

だが、避けた先でもアバランチでも見つかり、数回戦闘。
ロッド「みんな・・・みんなどうしているだろう? 無事でいてくれよ!!」


画面切り替え。アバランチと戦闘中のレノ。

レノ「なんだこりゃ。あの部長!何でこんなになるまでほったらかしなんだ、と」

アバランチを倒す

レノ「いくら倒してもキリがない。逃げるが勝ちだぞ、と」


画面切り替え。戦闘中のルード。
ルード「これほど大規模とは・・・このままではジュノンが落ちる」


画面切り替え。アバランチの大軍の中、一人のアバランチ兵が抜け出し、路地に向かう。
ツォン 「もういいな」

そのアバランチ兵は、変装していたツォン。

ツォン「まずいな。投入人数が多い」

ハイデッカーから着信。

ハイデッカー「状況は?」

ツォン「敵は大量です」

ハイデッカー「なんだと!? いよいよ軍投入だな! ガハハハハハ!」

ツォン「待ってください。軍を投入したら激戦は必至。ジュノンの街が壊滅しかねません」

ハイデッカー「壊れたらまた作ればいい。オマエたちは軍の出撃準備が整うまで時間稼ぎをしていろ」

ツォン「部長! どのように時間稼ぎをすれば・・・作戦の全体像を説明願います!」

切られる電話。


画面切り替え。監視室ヴェルド。
モニターに映る苦戦している元部下達を黙って見ている。


画面切り替え。アバランチから逃げてきたロッド。

ロッド「はぁ、はぁ・・・ここはいったいどこなんだ? とにかく進んでみよう」

進んだ先にアバランチ達。反対方向に向かうが、そちらも同じくアバランチ達が。道の隅に隠れるロッド。

アバランチ「ここまで来たか。ハイデッカーの指揮はどうだ?的確な指示で、現場はずいぶん混乱しているようだな」

ロッド「何!?(そんな情報まで漏れているのか!?)」

ツォンから着信。

ツォン「ロッド無事か」

ロッド「なんとか」

ツォン「軍が投入される。軍の到着まで持ち堪えてくれ」

ロッド「軍が出るのか!? 今までの苦労はなんだったんだよっ。俺たちは使い捨てか!?」

アバランチに見つかり戦闘開始。


画面切り替え。黙ってモニターを見ていたヴェルドが立ちあがる。

「・・・・・・」

廊下を進み社長室に入る。

ヴェルド「社長。お話があります」

社長「・・・・・・ヴェルドか。何の用だ」

ヴェルド「社長はご存知のはずです。私の頭の中にどれほどの情報が詰まっているのかを。公表すれば企業生命を直ちに断絶できます」

社長「・・・・・・わしを脅しているのか? 要求は何だ?」

ヴェルド「タークスの指揮権」

社長「そこまでタークスに固執するとはな。主任を外したのはヴェルドのためだったものを。わしの取り計らいを踏みにじるのか?」

ヴェルド「ご安心ください。タークスを続けても社長の極秘任務は必ず全ういたします」

社長「結果が出なければ命はないぞ? お前は知りすぎているのだからな」

ヴェルド「もとより覚悟の上の行動です」

社長「・・・・・・よし・・・分かった。そこまで言うならヴェルドをタークス主任へ戻そう」

ヴェルド「感謝します。この難局必ず乗り切ってみせます」

立ち去ろうとするヴェルドが振り向き、社長に付け加える。

ヴェルド「事は緊急を要します。交代の旨、今すぐ部長にご連絡ください」


画面切り替え。アバランチから逃げているロッド。
しかし、前にも後ろにもアバランチの姿が。

ロッド「くっ・・・こっちも無理か。あぁ、また囲まれた」

携帯に着信。

ヴェルド「ロッド。状況は!?」

ロッド「主任!?」

ヴェルド「全タークスに告ぐ。これより俺がタークスの指揮を執る(同時通話?)」

ツォン「主任! 戻られたのですね vv」

ヴェルド「感傷に浸っている余裕はない。なんとしてもこのジュノン攻撃を鎮圧するのだ。レノ!」

レノ「はい、と」

ヴェルド「お前は管制塔へ向かえ。空港の制御を抑えろ。お前のスピードにかかっている」

レノ「ただちにかかります、と」

ヴェルド「ルード」

ルード「はっ」

ヴェルド「レノの管制塔までの道を確保しろ。二人のコンビネーションを生かせ」

ルード「はっ」

ヴェルド「ロッド」

ロッド「はい」

ヴェルド「お前は飛空艇のアバランチ兵を排除しろ。飛空艇は空港西エリアBポイントに停泊中だ。来た道を真っ直ぐ戻れ」

ロッド「しかし! 退路には敵が多数います」

ヴェルド「心配いらない。俺を信じろ。手は打っておく」

ロッド「・・・・・・リョウカイ」

ヴェルド「お前達なら必ずできる。いけ!」

ツォン・レノ・ルード・ロッド「了解!!」

一斉に走り出す4人。

ロッド「主任を信じるしかない。強行突破だ!」

後ろのアバランチを倒すと、他のアバランチが向かって来た。しかし、そのままロッドの横を通り過ぎて走って行く。

ロッド「!? 敵が逃げてくる。いったい何があるんだ?」

そのまま進むと、会った事がないタークスがアバランチ達を素手で倒している所を目撃する。

ロッド「!?」

格闘♂「うぉぉぉぉ!覚悟しろ!一般市民を巻き込む破壊行為、俺の魂に誓って許さねぇ!」

アバランチ「こ、こ、こいつ、強い!!」

格闘♂がその場のアバランチを一掃した所へ、ロッドが駆け寄る。

格闘♂「おぉ! お前がロッドだな。お前のために進路を確保しておいたぞ」

ロッド「おっさんタークスか?」

格闘♂「そうだ。ヴェルド主任から緊急収集を受けた。俺も今日からタークスの一員だ。よろしくなっ」

ロッド「よろしく」

格闘♂「飛行艇はこの先だ。ロッド油断するなよ」

ロッド「分かってる」

格闘♂「俺はここで敵の増援を命がけで防ぐ。また後で会おう。笑顔でな」

ロッド「分かった!」

熱いだけでなく、ちょっとクサいキャラのようです。

飛空艇へと向かうロッド。

ロッド「間に合ってくれ」

レノから着信。

レノ「ロッド」

ロッド「レノ! 状況はどうだ?」

レノ「大成功だぞ、と。あとはロッドにかかってる。いっちょ暴れてこいよ、と」

ロッド「リョウカイ」

更に先へ進むと、倒れている神羅兵達を見付ける。

ロッド「!? こ、これは・・・」

神羅兵 「うぅ・・・」

ロッド「大丈夫か? 何があった?」

神羅兵「気をつけろ。強い・・・」

動かなくなる神羅兵。

ロッド「くそっ」

そこに、ザックスが倒したはずのレイブン『カイニュー』が現れる。

カイニュー「クックックッ」

ロッド 「!! お前は! レイブン! また生き返ったのか!?」

カイニュー「クックックッ」

カイニュー・アバランチ兵VSロッド。戦闘終了

カイニュー「クックックッ」

笑いながら消えていくカイニュー。(死亡?)

ロッド「!?よかった・・・飛空艇はなんとか守れた」

ツォン「ロッド!!」

ロッド「ツォンさん」

ツォンに続き、レノとルードもロッドに駆け寄。!

ロッド「みんなも!! 無事だったか」

ツォン「ご苦労だった」

ルード「なんとか危機を脱したようだな」

レノ「一時はもうダメだと思ったけどな、と」

ツォン「主任が戻ってきてくれたおかげだ」

ロッド「(主任が戻ってきてよかった…)」

ツォンの携帯にヴェルドから着信。

ヴェルド「危険な任務をよく乗り切った。これからもよろしく頼む」

ツォン「はっ」

ロッド「主任・・・(やっぱりタークスを一番考えてくれるのはヴェルド主任だ)」

ツォン「さぁ本部へ帰ろう。ヴェルド主任が待っている」


画面切り替え。神羅本社ビル社長室。

その頃の社長室。

社長「ヴェルド。例の調査はどうなっている?」

ヴェルド「はっ。いまだ情報がつかめません」

社長「うぬぅ・・・いったい誰が情報漏洩を・・・重役のうち忠誠心が最も低いのは・・・科学部門統括・宝条か・・・
 確かにあいつはソルジャーを始め 重要機密を握っている」

ヴェルドが社長から請け負った極秘任務とは、情報漏洩している犯人を探す事。

ヴェルド「・・・・・・(宝条博士が犯人なら、アバランチ兵の強さも納得いく・・・・・・マークした方がよいだろう)」



10章

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