第3章:夕影に交わる刃
[υ] - εγλ 0001/2/30 PM3:30 ジュノン


魔晄キャノン前の市街地。


レノ「ひゃ〜!壮観だな、こりゃ」


神羅兵の大軍。先頭にレノ。相対するのはアバランチ。こちらも大軍。


レノ「おまえたち準備はいいな? この敵陣を正面突破するぞ、と。これだけはよーく覚えとけ。アレ(魔晄キャノン)がぶっ放されたら、ミッドガルはなくなっちまう。だから、なんとしても魔晄キャノンを取り返す!」


レノ、神羅兵の士気を高める。


「さーて」

「乗り込む」

「ぞ!と」


画面切り替え。地下道のロッド。
ツォンから着信。アバランチが社長を襲撃、魔晄キャノンを占拠、セキュリティレベルがSに移行、と連絡を受ける。


ロッド「神羅の厳戒態勢ってやつだな」
ツォン「そういうことだ。もちろんキャノンの警備システムも最高レベルになった。これでキャノンへの、アバランチの援軍はシャットアウトできる」
ロッド「そりゃ頼もしいな」
ツォン「ヴェルド主任は社長の護衛にあたる。居場所特定を防ぐため主任との情報連携は一切遮断される。その間は私が現場の指揮を取る」
ロッド「で、俺の任務は?」
ツォン「レノたちの本隊が正面突入している。ロッドはそのスキに地下から制御室へ向かえ。魔晄キャノンの発射を阻止しろ」
ロッド「リョウカイ。奴らに勝手なマネはさせない!」


地下道を進むロッド。前方から悲鳴。
悲鳴が聞こえた場所へ向かうと、開けた空間に出た。そこには神羅の警備ロボットと、倒れている大勢のアバランチ。


ロッド「こりゃ凄い。警備システム大活躍だな」


ロボットをまじまじと見る。


ロッド「ゴ、ゴツイな。これさえあれば、アバランチなんてすぐ片付いちまうな」
ロボット「シンニュウシャハッケン」
ロッド「!?」
ロボット「ハイジョシマス」


突如、鳴り響く警報。


ロッド「ま、待て!俺は侵入者じゃねぇ!」


巨大警備ロボット3体と戦闘開始。


ロッド「なんだコイツら!? とりあえずやるしかねぇ!」


戦闘終了。奥の扉が開く。


ロッド「(なんで俺が襲われてんだ!?)」


ツォンから着信。


ツォン「ロッド、無事か?」
ロッド「無事か? じゃねぇ!この警備システムぶっ壊れてるぞ!?」
ツォン「落ち着いて聞け、ロッド。アバランチが警備システムを不正に解除した為に、緊急プログラムが発動した。緊急プログラム発動中は、ビル内を完全封鎖して、警備ロボットが中にいる者全てを排除する」
ロッド「敵も味方も関係なしかよ!」
ツォン「そういう事になる」
ロッド「それでも行くしかないだろ?レノだって必死に戦ってるんだ。俺も戦う」
ツォン「よし分かった。キャノンの制御室に行って封鎖を解除しろ。ロッド、覚悟しておけ。世界一強固な警備システムが待ち受けているからな」


扉の向こうへ進むロッド。
モンスターや警備ロボットを倒し、罠を掻い潜りつつ、通路を進む。
ある部屋に入ると、光線がロッドの体を照らす。


システム「スキャンカイシ。スキャン20%。スキャン40%」
ロッド「今度は何を始めるつもりだ?」
システム「スキャン80%。スキャン99%。スキャンカンリョウ。マテリアニデータテンソウカイシ。マテリアニデータテンソウカンリョウ」
ロッド「マテリアに!?」


左の壁に備え付けられたカプセルの中から、白い人形が出て来る。一瞬で人形の姿が、ロッドの姿に変貌


ロッド「俺!? そんなマテリアがあるのか!!」


自分の姿のマテリアと戦闘終了。


ロッド「ふざけんな。これが本物の実力だ」


ツォンから着信。
クローンを片付けた事を報告。


ツォン「よくやったロッド。この先が制御室だ。慎重にな」
ロッド「いよいよか。やってやる!」


画面切り替え。大勢のアバランチに囲まれるレノ。神羅兵の姿は無い(全員死亡?)


レノ「ハァ、ハァ。まだこんなにいるのかよ、と」


画面切り替え。地下通路には複数のアバランチの姿が。


アバランチ「魔晄キャノンの発射準備が整った」
アバランチ「今日がミッドガル最後の日だ」
アバランチ「ついにこの日がきたか・・・」

ロッド「待たせたな、お前ら」

アバランチ「タークス!? まさか」
アバランチ「地下を突破してきたのか!?」
アバランチ「しかもたったひとりで!?」


ロッド「じゃなきゃ、ここにいねぇだろ」

アバランチと戦闘開始。


ロッド「フン。ここまで来て、やられるわけにはいかないんでね」
ロッド「どうした? 来ないなら俺から行くぜ!」

先頭終了。
ツォンから着信。


ツォン「ロッド! ロッド!」
ロッド「なんだ!? 落ち着いてくれ」
ツォン「大変だ!キャノンの発射スイッチが押された!」
ロッド「くそっ!! もうなにもできないのか!?」
ツォン「制御室に行って発射を止めろ!」
ロッド「分かった!発射までの時間は!?」
ツォン「1分だ! 制御室は奥にある。急げ!」
ロッド「リョウカイ!!」


時間制限イベント発生。 制御室へ向かうロッド。
制御室手前の広間にはアバランチが待ち構えていた。


ロッド「お前らに構ってるヒマはねぇ。行くぜ!!」
アバランチ「来たぞ! 捕まえろ!」


アバランチを交わしつつ先へ進むロッド。


ロッド「間に合うか!?」


ある程度進むと、時間制限イベント終了。大勢のアバランチが倒れている。
辺りは血の海。(FF7本編、本社ビル牢獄イベントから脱出した後の、血だらけのビル内に似た雰囲気になっている)


ロッド「これは・・・(一体何があったんだ?コイツらいったい誰に・・・?この先に間違いなく何かがいる・・・。くっ、でも行くしかねぇ)」


制御室の中は誰もいなかった。
ツォンから着信。


ツォン「ロッド。よくやった」
ロッド「は?」
ツォン「キャノン発射を止めたんだろ?」
ロッド「何の話だ?これから止めるんだ」
ツォン「これから・・・!? ロッドじゃなかったのか!? いったい誰が・・・!?」
ロッド「そういや・・・さっきアバランチの大量の死体を見たぞ」
ツォン「(まさか・・・彼が!? いや、ありえない。いくらなんでも早すぎる)」
ロッド「ハンパな奴じゃなさそうだ」
ツォン「(やはり彼なのか・・・)」

ロッド「(あれがスイッチか)」

制御室の操作パネルに近づくロッド。
先程の血だらけの部屋では何者かがアバランチの死体を見ていた。


???「神羅・・・許さん!!」


画面切り替え。制御室のロッド。


ロッド「・・・確かに発射は停止されてる」
???「貴様の仕業か」


突然背後から声。振り返ると、先程の人物…エルフェの姿が


ロッド 「アバランチ! ・・・なのか?」
エルフェ「その通りだ」
ロッド「(女?)」
エルフェ「貴様の死が仲間への弔いだ!」
ロッド「勝手にしろ。俺が始末してやる」


戦闘開始。


ロッド「(なんだコイツ!? 俺の攻撃が全く通じねぇ)」
エルフェ「貴様の攻撃など私には通じない。神羅よ、散れ!」
ロッド「(やられるっ!!)」
エルフェ「観念するがいい」
ロッド「(もう終わりか 何か手はないのか)」
エルフェ「神羅に裁きを!」

セフィロス「そこまでだ」

エルフェ「まさか、貴様は・・・」

エルフェが振り向いた先にはセフィロスが。
セフィロスが剣を振るう。衝撃波によって床がえぐれる。
しかし、セフィロスの攻撃を間一髪、受け止めていたエルフェ。


セフィロス「ほぅ。受け止めたか」
エルフェ「うぅ。やはり貴様は・・・」


後ろへと飛び、セフィロスから距離をおくエルフェ。


エルフェ「『白銀のソルジャー』セフィロス!」
セフィロス「名は?」 エルフェ「我が名はエルフェ。アバランチのリーダーだ」
ロッド「(コイツがリーダー!?)」
エルフェ「貴様なぜ戦う?」
セフィロス「・・・・・・」
エルフェ「我々には戦う理由がある。よって勝利のためにここは退く」


去る、エルフェ。
セフィロスがロッドに近付く。


セフィロス「おい、おまえ」
ロッド「!?」
セフィロス「奴には特別な力を感じる。甘く見るなと上の連中に言っておけ」


セフィロスもその場を去ろうとするが、ふと立ち止まる。


セフィロス「・・・・・・戦う理由、だと・・・・・・」


去るセフィロス。一人残されたロッド。


ロッド「(セフィロス・・・エルフェ・・・どっちもバケモンだ・・・・・・)」


画面切り替え、魔晄キャノン前のレノ。
アバランチに囲まれていたが、全員倒した様子。


レノ「これで全部か・・・・・・生き残ったのは、と」


辺りを見渡すと、神羅兵とアバランチの死体が多く転がっている。


レノ「俺だけ・・・(帰るか・・・、と)」


画面切り替え。タークス本部


ヴェルド「皆よく戻った。今回の件はご苦労だった。社長は命を取り留め、ミッドガルも守られた」
ロッド「ほとんどセフィロスの働きだ」
ヴェルド「セフィロスは社長がお呼びになったんだ。それほど事態は深刻だったという事だ」
レノ「ソルジャー1stは別格だな、と。それにしてもこれから先どうするんですか?アバランチの攻撃はまだまだ続くはずです、と」
ヴェルド「その件なら役員会が対策を検討中だ。お前たちは次の任務のために休んでおけ」


数日後。タークス本部


ヴェルド「任務だ。アバランチ対策としてソルジャー増員が決まった。各地のソルジャー候補を集めてこい。レノ、ルード、この任務はお前たちに一任する」
ルード「「はっ。・・・・・フン、また、レノと仕事か」
レノ「何だよその言い方は、と。ホントはうれしいくせによ」
ルード「・・・・・仕事だ・・・きっちりやるさ」
レノ「そりゃそうだな。さっそく準備を始めるか、と」
ルード「ロッド。お前もだ」
ロッド「リョウカイ」


4章

目次


inserted by FC2 system